電磁放射遮蔽装置
专利摘要:
電磁放射遮蔽装置は、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層と、第3の表面及び第4の表面を有する第2の層とを含む。第1の層の第2の表面は、第2の層の第3の表面と向かい合っている。それら表面の1つの少なくとも一部分の上に、例えば、第2の表面の少なくとも一部分の上に、3つ以上の金属層を有する第1のコーティングが設けられている。他の諸表面の1つ以上の少なくとも一部分の上に、例えば、第3の表面の少なくとも一部分の上に、3つ以上の金属層を有する第2のコーティングが設けられている。 公开号:JP2011505686A 申请号:JP2010534129 申请日:2008-11-12 公开日:2011-02-24 发明作者:ウィンター、ジョン、エイ.;ブキャナン、マイケル;ポルシン、アダム、ディー. 申请人:ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッドPPG Industries Ohio,Inc.; IPC主号:H05K9-00
专利说明:
[0001] (関連出願の相互参照) 本出願は、2007年11月16日に出願された米国仮出願第60/988,545号の利益を主張する。該米国仮出願明細書は、言及されることによって、そっくりそのまま本明細書に組み入れられる。 (発明の分野) 本発明は概して、電磁的盗聴を遮断するのに有用な、窓又は断熱ガラスユニット(IGU)のような電磁放射遮蔽パネルに関する。] 背景技術 [0002] 様々な周波数の電磁放射は、いくつかの例を挙げると、コンピュータ装置、無線装置、通信機器、電話、無線ネットワークのような多くの源から発生する。もし、この電磁放射が傍受された場合、それは解析されて、そこに隠されたデータを得ることができる。そのような傍受を防止するために、これらの機器は、保護された部屋(例えば、遮蔽された部屋)の中で保管されることが可能であり、該装置が設置されている保護区域の外側へそのような放射が通過するのを防止するために高度の注意を払わなければならない。このことは、とりわけ、機密情報又は秘密情報の場合、当てはまる。建築物の壁面は典型的には、この放射を封じ込める役目を十分に果たすが、従来の建築物の窓は、そのような放射を漏洩させることが知られている。] [0003] 従来、それら窓の上に金属又はポリマーの薄片を配置して、放射損を低減させることが知られていた。このことによって、放射損の問題は解消されるが、それによって、建築物に入る自然光は低減するか又は排除され、建物入居者が窓から外を見るのが妨げられる。このことによって、入居者はやる気をなくすことがあり、職場それ自体が魅力のより乏しいものとなる。] [0004] 窓を通過する太陽放射の透過に影響を与える日照調整コーティングが知られている。これら日照調整コーティングは、典型的には、可視光線を非常に良く通し、建物入居者は依然として窓の外を見ることができるようにしながら建築物の中に太陽赤外線エネルギーが通過するのを低減し、建築物内での発熱を防止するように設計される。これらの日照調整コーティングは、窓を通して建築物に入る太陽放射を制御することについて有効に機能するものの、それらコーティングは、今日まで、コンピュータ及び他の装置に由来する電磁放射が窓の外に漏洩するのを防止するのに十分ではなかった。] 先行技術 [0005] 米国特許第3,762,988号明細書 米国特許第4,287,107号明細書 米国特許第4,379,040号明細書 米国特許第4,504,109号明細書 米国特許第4,746,347号明細書 米国特許第4,792,536号明細書 米国特許第4,861,669号明細書 米国特許第4,898,789号明細書 米国特許第4,898,790号明細書 米国特許第4,900,633号明細書 米国特許第4,920,006号明細書 米国特許第4,938,857号明細書 米国特許第4,952,423号明細書 米国特許第5,030,593号明細書 米国特許第5,030,594号明細書 米国特許第5,240,886号明細書 米国特許第5,328,768号明細書 米国特許第5,385,872号明細書 米国特許第5,393,593号明細書 米国特許第5,492,750号明細書 米国特許第5,796,055号明細書 米国特許第5,821,001号明細書 米国特許出願通番第10/364,089号明細書 英国特許第2,302,102号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0006] 従って、所望の可視光線透過率を維持しつつ日照調整特性を提供するためだけでなく、電磁遮蔽性を提供するためにも用いることができるコーティング及び/又はコートされた物品を提供することは望ましいであろう。] 課題を解決するための手段 [0007] 電磁放射遮蔽装置は、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層と、第3の表面及び第4の表面を有する第2の層とを含んでなる。第1の層の第2の表面は、第2の層の第3の表面と向かい合っている。それら表面の1つの少なくとも一部分の上に、例えば、第1の表面又は第2の表面の少なくとも一部分の上に、3つ以上の金属層を有する第1のコーティングが設けられている。他の諸表面の1つ以上の少なくとも一部分の上に、例えば、第3の表面又は第4の表面の少なくとも一部分の上に、3つ以上の金属層を有する第2のコーティングが設けられている。第1及び/又は第2のコーティングは、日照調整特性と電磁遮蔽特性との両方を有する。] [0008] 1つの具体例において、放射遮蔽装置は、第1の層及び第2の層がポリマー中間層によって一緒に固定されている積層物品である。もう1つの具体例において、放射遮蔽装置は、第1の層及び第2の層が間隔を空けてスペーサー組立て品の中に保持されているIGU(断熱ガラスユニット)の形態である。 もう1つの電磁放射遮蔽装置は、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層と、第1の層から間隔を置いて配置されており、第3の表面と第4の表面とを有する第2の層であって、第2の表面が、第3の表面と向かい合っている第2の層とを含んでなる。第1のコーティングは、第2の表面の少なくとも一部分の上に形成されており、且つ、少なくとも3つの金属層を含んでなる。第2のコーティングは、第3の表面の少なくとも一部分の上に形成されており、且つ、少なくとも3つの金属層を含んでなる。] [0009] 電磁放射を遮蔽する方法は、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層を設ける工程;前記第2の表面の少なくとも一部分の上に、少なくとも3つの金属銀層を含んでなる第1のコーティングを形成する工程;前記第1の層から一定間隔を置いて配置されており、第3の表面及び第4の表面を有する第2の層を設ける工程であって、前記第3の表面は前記第2の表面を形成する工程;並びに、前記第3の表面の少なくとも一部分の上に、少なくとも3つの金属銀層を含んでなる第2のコーティングを形成する工程;を含んでなる。] 図面の簡単な説明 [0010] 次の諸図面を参照して、本発明を説明する。それら図面において、同じ参照番号は、全体にわたり、同じ部品を示す。 本発明の積層された電磁波遮蔽装置の(縮尺なし)拡大図である。 本発明に適した非限定的コーティングの(縮尺なし)横断面図である。 本発明のもう1つの非限定的具体例の(縮尺なし)横断面図である。] 実施例 [0011] 本明細書で用いられる、空間又は方向を示す用語、例えば、「左の」、「右の」、「内側の」、「外側の」、「上方の」、「下方の」等は、図面に示されている状態の本発明に関する。しかし、本発明は、代わりの様々な方向性を想定することができるものと理解されるべきであり、従って、そのような用語は、非限定的なものと考えられるべきである。更に、本明細書及び特許請求の範囲で用いられる、大きさ、物理特性、プロセスパラメータ、成分の量、反応条件、等を表現する数は全て、全ての場合、用語「約」によって修飾されているものと理解されるべきである。従って、そうではないと示されていない限り、次の明細及び特許請求の範囲に開示される数値は、本発明によって得られるように求められる所望の特性によって変わることがある。最低限でも、且つ、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとする試みとしてではなく、各々の数値は、少なくとも、報告された有効数字の数を考慮して、且つ、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。更に、本明細書に開示される範囲は全て、始めと終わりの範囲値、及び、そこに包摂されるありとあらゆる部分的範囲を包含するように解釈されるべきである。例えば、「1〜10」と記載される範囲は、最小値1と最大値10の間の(及び1と10を含む)ありとあらゆる部分的範囲;即ち、1以上の最小値で始まり、10以下の最大値で終わる全ての部分的範囲、例えば、1〜3.3、4.7〜7.5、5.5〜10、等を包含するように解釈されるべきである。更に、本明細書で用いられる用語「の上に形成された(formed over)」、「の上に堆積された(deposited over)」、「の上に設けられた(provided over)」は、表面の上に形成された、堆積された又は設けられた、を意味するが、必ずしも表面の上に直接接触している必要はない。例えば、基体「の上に形成された」コーティング層は、該形成されたコーティング層と該基体との間に配置された同一組成若しくは異なる組成の、1つ以上のコーティング層又は膜が存在することを排除しない。本明細書で用いられる用語「ポリマー」又は「ポリマーの」は、オリゴマー、単独重合体、共重合体及び三元重合体、例えば、2種類以上のモノマー又はポリマーから形成されたポリマー、を包含する。用語「可視領域」又は「可視光」とは、380nm〜760nmの範囲の波長を有する電磁放射をいう。用語「赤外領域」又は「赤外線」とは、760nmより大きく100,000nm以下の範囲の波長を有する電磁放射をいう。用語「紫外領域」又は「紫外線」は、300nmから380nm未満の範囲の波長を有する電磁エネルギーを意味する。加えて、本明細書で言及される文献(例えば、公表された特許明細書及び特許出願明細書であるが、それらに限定されない)は、そっくりそのまま「言及されることによって組み入れられる」ものと見なされるべきである。「可視透過率」及び「主波長」の値は、従来の方法を用いて測定される値である。当業者は、可視透過率及び主波長のような特性が、測定されたガラス試料の実際厚さは標準厚さと異なるとしても、等価標準厚さ(例えば、5.5mm)で計算され得るということを理解するであろう。] [0012] 以下の解説を行う目的で、本発明は、電磁放射遮蔽装置として用いられることに関連して解説される。本明細書で用いられる用語「電磁遮蔽装置」とは、電磁放射遮特性を提供するあらゆる透明部材(transparency)(例えば、車両の透明部材、又は建築物の透明部材であるが、それらに限定されない)をいう。しかし、本発明は、あらゆる所望の分野における透明部材(例えば、積層されているか又は積層されていない住居用窓及び/若しくは商業用窓、断熱ガラスユニット、及び/若しくは陸上車両、航空ビークル、宇宙ビークル、水上ビークル及び水中ビークルのための透明部材であるが、それらに限定されない)と共に実施され得るものと理解されるべきである。従って、具体的に開示される典型的な具体例は、単に、本発明の一般的概念を説明するために提示されるものであり、且つ、本発明は、これらの特定の典型的具体例に限定されるものではないと理解されるべきである。加えて、典型的な「透明部材」は、該透明部材を通して材料を見ることができるような具合に、十分な可視光線透過率を有することができるものの、本発明の実施に際して、該「透明部材」は、可視光線に対して透明である必要はない。もっとも、(下述のように)半透明であるか又は不透明であってもよい。] [0013] 本発明の特徴を組み込んでいる非限定的な電磁放射遮蔽装置10は、図1に例示される。装置10は、あらゆる所望の可視光線透過率、可視光線反射率、赤外線透過率、赤外線反射率、紫外線透過率、及び紫外線反射率を有することができる。例えば、装置10は、あらゆる所望の量の(例えば、0%より大きく100%までの)可視光線透過率を有することができる。1つの非限定的具体例において、基準波長550nmでの可視光線透過率は、90%まで、例えば80%まで、例えば70%まで、例えば60%まで、例えば50%まで、例えば40%まで、例えば30%まで、例えば20%まで、例えば10%〜99%の範囲内である場合がある。1つの特定の非限定的具体例において、装置10は、20%より大きい、例えば30%より大きい、例えば40%より大きい、例えば50%より大きい、例えば60%より大きい、例えば70%より大きい、例えば80%より大きい、例えば90%より大きい可視光線透過率を有することができる。] 図1 [0014] 電磁放射遮蔽装置10は、第1の主表面14、即ち、外側主表面(第1の表面)と、背中合わせの第2の主表面又は内側主表面16(第2の表面)とを備えた第1の層12を含む。解説する目的で、第1の主表面14を、ビークル又は建築物の外部に面するものと考えよう。電磁放射遮蔽装置10はまた、第2の表面と向かい合う第1の主表面20(第3の表面)と、第2の主表面22(第4の表面)とを有する第2の層18を含む。それらの層表面に対するこの番号付けは、従来の実務と一致している。第1の層12は、第2の層18から間隔を置いて配置されている。図1の非限定的具体例において、第1及び第2の層(12、18)は、相隔たっており、従来の中間層24によって一緒に結合されている。代替的には、図3に示されるように、第1の層12及び第2の層18は、従来のIGU100の一部分を形成することができ、且つ、従来のスペーサー組立て品102によって相隔てられ得る。それら層(12、18)の間に、真空にするか、又は選択された気体(例えば、空気若しくは不活性ガス)で充填することができる隙間104が形成される。] 図1 図3 [0015] 図1に示されるように、それら層(12、18)の1つの少なくとも一部分の上(例えば、第1の表面14又は第2の表面16の少なくとも一部分の上であるが、それらに限定されない)に、第1の日照調整用/電磁遮蔽用コーティング30が形成される。他の前記表面の1つ以上の少なくとも一部分の上(例えば、第3の表面20又は第4の表面22の少なくとも一部分の上である)に、第2の日照調整用/電磁遮蔽用コーティング32が形成される。例示される非限定的具体例において、第1のコーティング30は、第2の表面16の少なくとも一部分の上に形成され、且つ、第2のコーティング32は、第3の表面20の少なくとも一部分の上に形成される。] 図1 [0016] 本発明の広範囲における実施において、装置10の層(12、18)は、同一材料であるか、又は異なる材料で作られ得る。層(12、18)は、あらゆる所望の特性を有するあらゆる所望の材料を含むことができる。例えば、層(12、18)の1つ以上は、可視光線に対して透明又は半透明であってもよい。「透明」は、0%より大きく100%までの可視光線透過率を有することを意味する。代替的に、層(12、18)の1つ以上は、半透明であってもよい。「半透明」とは、電磁エネルギー(例えば、可視光線)は通過させるものの、観察者とは反対側の物体が明瞭には見えないような具合に、このエネルギーを拡散することを意味する。適切な材料の例は、プラスチック基体[例えば、ポリアクリレート等のアクリルポリマー;ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート等のポリアルキルメタクリレート;ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、等のポリアルキルテレフタレート;ポリシロキサン含有ポリマー;若しくは、これらを調製するためのあらゆるモノマーの共重合体、又はそれらのあらゆる混合物];セラミック基体;ガラス基体;又は、上記のいずれかの混合物若しくは組合せを包含するが、それらに限定されない。例えば、層(12、18)の1つ以上は、従来のソーダ石灰(ケイ酸塩)ガラス、ホウケイ酸ガラス、又は有鉛ガラスを含むことができる。該ガラスは、透明ガラスであってもよい。「透明ガラス」は、ノンティンテッドグラス(non-tinted glass)又は無着色ガラスを意味する。代替的に、該ガラスは、ティンテッドグラス(tinted glass)であるか、又は着色ガラスであってもよい。該ガラスは、焼きなましガラス又は熱処理ガラスであってもよい。本明細書で用いられる用語「熱処理された(heat treated)」は、焼き戻しされたか、又は少なくとも部分的に焼き戻しされた、を意味する。該ガラスは、従来のフロートガラスのようないかなるタイプのものであってもよく、また、あらゆる光学特性(例えば、あらゆる値の可視透過率、紫外線透過率、赤外線透過率、及び/又は全太陽エネルギー透過率)を有するあらゆる組成のものであってもよい。「フロートガラス」は、溶融ガラスが溶融金属浴の上に堆積され、次いで、制御可能な状態で冷却されてフロートガラスリボンを形成する従来のフロート法によって形成されたガラスを意味する。第1及び第2の層(12、18)は、それぞれ、例えば、透明なフロートガラスであるか、又はティンテッドガラス若しくは着色ガラスであってもよいか、又は、1つの層(12、18)が透明なガラスであり、且つ、他方の層(12、18)が着色ガラスであってもよい。本発明にとって限定的ではないが、第1の層12及び/又は第2の層18に適したガラスの例は、米国特許第4,746,347号;同第4,792,536号;同第5,030,593号;同第5,030,594号;同第5,240,886号;同第5,385,872号及び同第5,393,593号明細書に記述されている。第1及び第2の層(12、18)は、あらゆる所望の寸法(例えば、長さ、幅、形状、又は厚さ)のものであってもよい。1つの典型的な具体例において、第1及び第2の層は、それぞれ、1mm〜20mmの厚さ、例えば1mm〜15mmの厚さ、例えば3mm〜10mmの厚さ、例えば4mm〜8mmの厚さ、例えば6mmの厚さであってもよい。] [0017] 1つの非限定的具体例において、層(12、18)の一方又は両方は、550nmの基準波長で、高い可視光線透過率を有することができる。「高い可視光線透過率」は、550nmで、85%以上、例えば87%以上、例えば90%以上、例えば91%以上、例えば92%以上の可視光線透過率を意味する。本発明を実施するのにとりわけ有用なガラスは、米国特許第5,030,593号及び同第5,030,594号明細書に開示されており、標章「スターファイヤー(Starphire)」(登録商標)の下、PPGインダストリーズ社(PPG Industries, Inc.)から市販されている。] [0018] もう1つの非限定的具体例において、一方の層は、同等の厚さで、他方の層より高い可視光線透過率を有する材料を含んでなってもよい。例えば、1つの非限定的具体例において、第1の層12は、上述のタイプの高い可視光線透過率ガラスを含んでなり、且つ、第2の層18は、第1の層12よりも低い可視光線透過率を有する透明ガラス又は着色ガラスを含んでなる。例えば、本発明を限定することなく、第1の層12は、550nmで、90%以上、例えば91%以上、例えば92%以上の可視光線透過率を有することができる。第2の層18は、550nmで、90%まで、例えば85%まで、例えば80%まで、例えば70%まで、例えば60%まで、例えば50%まで、例えば30%まで、例えば20%までの可視光線透過率を有することができる。本発明を実施するのに用いることのできるガラス(例えば、第2の層を得るためのガラス)の非限定的例には、ソーラーグリーン(Solargreen)(登録商標)ガラス、ソレックストラ(Solextra)(登録商標)ガラス、GL−20(登録商標)ガラス、GL−35(商標)ガラス、ソーラーブロンズ(Solarbronze)(登録商標)ガラス、及びソーラーグレイ(Solargray)(登録商標)ガラスが包含される。全て、ペンシルバニア州ピッツバーグのPPGインダストリーズ社から市販されている。1つの特定の非限定的例において、第1の層12は、1mm〜10mmの範囲(例えば1.7mm〜2.5mmの範囲、例えば2.1mm)の厚さを有する(PPGインダストリーズ社から市販されている)スターファイアー(Starphire)(登録商標)ガラスを含んでなり、且つ、第2の層12は、1mm〜10mmの範囲(例えば1.7mm〜2.5mmの範囲、例えば2.1mm)の厚さを有するGL20(登録商標)ガラスを含んでなる。更なる非限定的例において、層(12、18)の一方又は両方は、焼きなましガラスであってもよい。] [0019] 中間層24は、あらゆる望ましい材料のものであってもよく、且つ、1つ以上の層(layers or plies)を含むことができる。中間層24は、ポリマー材料又はプラスチック材料(例えば、ポリビニルブチラール、可塑化ポリ塩化ビニル、若しくは、ポリエチレンテレフタレートを包含する多層熱可塑性材料、等)であってもよい。適切な中間層材料は、例えば、米国特許第4,287,107号及び同第3,762,988号明細書に開示されているが、限定的なものと考えられるべきではない。中間層24は、第1及び第2の層(12、18)を一緒に固定して、エネルギー吸収をもたらすことができ、騒音を低減することができ、且つ、積層構造の強度を高めることができる。中間層24はまた、例えば、米国特許第5,796,055号明細書に記述されるように、吸音材料又は音波減衰材料であってもよい。中間層24は、該中間層の上に日照調整コーティングが提供されているか又は該中間層の中に日照調整コーティングが組み込まれていてもよく、又は、太陽エネルギー透過率を低減するか若しくは装置10に色を提供するための着色材料を含有することができる。1つの非限定的具体例において、中間層24は、ポリビニルブチラールであり、0.5mm〜1.5mm、例えば0.75mm〜0.8mmの範囲の厚さを有する。] [0020] コーティング(30及び32)は、同一又は異なる種類であってもよい。コーティング(30、32)は、装置10に、日照調整特性と電磁遮蔽特性との両方を提供する。「日照調整」は、被覆済み物品の太陽光特性[例えば、被覆済み物品から反射されるか、被覆済み物品によって吸収されるか、又は被覆済み物品を通過する太陽放射(例えば、可視光線、赤外線、又は紫外線)の量;遮蔽係数;放射率、等であるが、それらに限定されない]に影響を及ぼす1つ以上の層又は膜で構成されるコーティングであることを意味する。日照調整コーティングは、太陽スペクトルの選択された部分[例えば、赤外(IR)スペクトル、紫外(UV)スペクトル、及び/又は可視スペクトルであるが、それらに限定されない]を遮断、吸収又はフィルターすることができる。「電磁遮蔽」は、電磁放射(例えば、被覆済み物品を通過する放射の、1つ以上の選択波長)の通過を防止するか又は低減するコーティングであることを意味する。該コーティングは、電磁スペクトルの選択された部分を遮断、吸収又はフィルターすることができる。本発明を実施するのに用いることのできるコーティングの例は、例えば、米国特許第4,898,789号;同第5,821,001号;同第4,716,086号;同第4,610,771号;同第4,902,580号;同第4,716,086号;同第4,806,220号;同第4,898,790号;同第4,934,857号;同第4,948,677号;同第5,059,295号;及び同第5,028,759号明細書に見出だされ、また、米国特許出願通番第09/058,440号明細書にも見出だされるが、それらに限定されるものと見なされるべきではない。] [0021] 次に、典型的なコーティング30を説明する。第2のコーティング32は、第1のコーティング30と同一であってもよいことが理解されるであろう。1つの非限定的具体例において、コーティング30は、ガラス層(12、18)の一方の少なくとも一部分の上に順次施された誘電体層の対の間に配置された1つ以上の金属膜を含むことができる。コーティング30は、熱及び/又は放射反射性コーティングであってもよく、且つ、同一の組成及び/若しくは機能性、又は異なる組成及び/若しくは機能性を持つ1つ以上のコーティング層又はコーティング膜を有することができる。本明細書で用いられる用語「膜(film)」とは、所望の又は選択された被覆組成で作られた被覆領域をいう。1つの「層(layer)」は、1つ以上の「膜」を含んでなってもよく、1つの「コーティング」又は「コーティングの積層」は、1つ以上の「層」を含んでなってもよい。例えば、コーティング30は、単層コーティング又は複層コーティングであってもよく、且つ、1種類以上の金属、非金属、半金属、半導体、及び/又はそれらの合金、化合物、組成物、組み合わせ若しくは混合物を含有することができる。例えば、コーティング30は、単層金属酸化物コーティング、複層金属酸化物コーティング、非金属酸化物コーティング、金属窒化物若しくは金属酸窒化物のコーティング、非金属窒化物若しくは非金属酸窒化物のコーティング、又は、上記材料のいずれかの1つ以上を含んでなる複層コーティングであってもよい。1つの非限定的具体例において、コーティング30は、ドーピングされた金属酸化物コーティングであってもよい。] [0022] コーティング30は、機能性コーティングであってもよい。本明細書で用いられる用語「機能性コーティング(functional coating)」とは、該コーティングがその上に堆積される基体の1つ以上の物理特性(例えば、光学特性、熱特性、化学特性又は機械特性)を修飾し、且つ、後続の加工処理の間、該基体から完全に除去されるようには意図されていないコーティングをいう。コーティング30は、同一若しくは異なる組成又は機能性を持つ1つ以上の機能性コーティング層又は膜を有することができる。 コーティング30はまた、可視光エネルギーが該コーティングを通って通過するのを可能にするが、より長い波長の太陽赤外線エネルギーを反射する導電性低放射率コーティングであってもよい。「低放射率」は、0.4未満、例えば0.3未満、例えば0.2未満、例えば0.1未満、例えば0.05以下、の放射率を意味する。低放射率コーティングの例は、例えば、米国特許第4,952,423号及び同第4,504,109号明細書並びに、英国文献である英国特許第2,302,102号明細書に見出だされる。] [0023] 本発明に関して用いられる適切なコーティング30の非限定的例は、ペンシルベニア州ピッツバーグのPPGインダストリーズ社から、一群のコーティングのサンゲート(SUNGATE)(登録商標)及びソーラーバン(SOLARBAN)(登録商標)なる名称で市販されている。そのようなコーティングは典型的には、誘電体材料又は反射防止材料(例えば、可視光線に対して透明である金属酸化物、又は金属合金の酸化物)を含んでなる1つ以上の反射防止コーティング膜を含む。コーティング30はまた、反射性金属(例えば、金、銅若しくは銀のような貴金属、又はそれらの組合せ若しくは合金)を含んでなる1つ以上の赤外反射性膜を含むことができ、また、当該技術分野で知られているようなプライマー膜(primer film)又はバリア膜(例えば、チタン)であって、反射性金属層の上及び/若しくは下に配置されるプライマー膜又はバリア膜を更に含んでいてもよい。コーティング30は、あらゆる望ましい数の赤外反射性膜(例えば、1〜7の赤外反射性膜であるが、それらに限定されない)を有することができる。1つの非限定的具体例において、コーティング30は、1以上の銀層、例えば2以上の銀層、例えば3以上の銀層、例えば4以上の銀層、例えば5以上の銀層、例えば6以上の銀層、を有することができる。コーティング(30、32)は、同一又は異なる数の赤外反射性膜を有することができ、コーティング(30、32)の対応する赤外反射性膜は、同一又は異なる厚さを有することができる。3つの銀層を有する適切なコーティングの非限定的例は、米国特許出願通番第10/364,089号明細書(米国特許出願公開第2003/0180547A1号明細書)に開示されている。] [0024] コーティング30は、あらゆる従来の方法[例えば、従来の化学蒸着(CVD)法及び/又は物理蒸着(PVD)法であるが、それらに限定されない]によって堆積され得る。CVDプロセスの例には、噴霧熱分解が包含される。PVDプロセスの例には、電子ビーム蒸着及び真空スパッタリング[例えば、マグネトロンスパッタ蒸着(MSVD)]が包含される。他の被覆方法(例えば、ゾルゲル法による堆積法)も用いることができるであろう。1つの非限定的具体例において、コーティング30は、MSVDによって堆積されてもよい。MSVDによる被覆装置及び被覆方法の例は、当業者によって十分理解されると思われ、例えば、米国特許第4,379,040号;同第4,861,669号;同第4,898,789号;同第4,898,790号;同第4,900,633号;同第4,920,006号;同第4,938,857号;同第5,328,768号;及び同第5,492,750号明細書に記述されている。] [0025] 本発明に適した典型的な非限定的コーティング30は、図2に示される。この典型的コーティング30は、基体の主表面(例えば、第1の層12の第2の表面16)の少なくとも一部分の上に堆積された基層又は第1の誘電体層40を含む。第1の誘電体層40は、反射防止材料又は誘電体材料(例えば、金属酸化物、金属合金の酸化物、窒化物、酸窒化物、又はそれらの混合物であるが、それらに限定されない)で作られた1つ以上の膜を含んでなってもよい。第1の誘電体層40は、可視光線に対して透明であってもよい。第1の誘電体層40を得るための適切な金属酸化物の例には、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、亜鉛、ビスマス、鉛、インジウム、スズ及びそれらの混合物の酸化物が包含される。これらの金属酸化物は、少量の他の材料(例えば、ビスマス酸化物中のマンガン、インジウム酸化物中のスズ、等)を有することができる。加えて、金属合金又は金属混合物の酸化物[例えば、亜鉛及びスズを含有する酸化物(例えば、スズ酸亜鉛)、インジウム−スズ合金、窒化ケイ素、窒化ケイ素アルミニウム(silicon aluminum nitride)、又は窒化アルミニウムの酸化物]を用いてもよい。更に、ドーピングされた金属酸化物(例えば、アンチモン若しくはインジウムドープトスズ酸化物、又はニッケル若しくはホウ素ドープトケイ素酸化物)を用いてもよい。第1の誘電体層40は、実質的に単一相の膜[例えば、金属合金の酸化物膜(例えば、スズ酸亜鉛)]であってもよく、又は亜鉛及びスズの酸化物で構成される複数相の混合物であってもよく、又は複数の金属酸化物膜(例えば、米国特許第5,821,001号;同第4,898,789号;及び同第4,898,790号明細書に開示されるもの)で構成されてもよい。] 図2 [0026] 図2に示される、例示的な典型的具体例において、第1の誘電体層40は、第1の膜42(例えば、第1の層12の内側主表面16の少なくとも一部分の上に堆積された金属合金酸化物膜)と、第2の膜44(例えば、第1の金属合金酸化物膜42の上に堆積された、金属酸化物又は酸化物混合物の膜)とを有する複数膜構造体を含んでなってもよい。1つの非限定的具体例において、第1の膜42は、亜鉛/スズ合金の酸化物であってもよい。亜鉛/スズ合金の酸化物は、亜鉛及びスズで作られたカソードであって、亜鉛及びスズを亜鉛10重量%〜90重量%及びスズ90重量%〜10重量%の割合で含んでなってもよいカソードから、マグネトロンスパッタリング真空蒸着によって得られるものであってもよい。第1の膜42中に存在し得る1つの適切な金属合金酸化物は、スズ酸亜鉛である。「スズ酸亜鉛」は、ZnXSn1−XO2−X(式1)(式中、「X」は0より大きく1未満の範囲で変化する)の組成物を意味する。例えば、「X」は、0より大きくてもよく、また、0より大きく1未満の間のいずれかの分数又は少数であってもよい。例えば、X=2/3のとき、式1は、Zn2/3Sn1/3O4/3となる。これは、より一般的には、Zn2SnO4と記述される。スズ酸亜鉛含有膜は、該膜中に、式1の形態の1つ以上を過半量有する。1つの非限定的具体例において、第1の膜42は、スズ酸亜鉛を含んでなり、100Å〜500Å、例えば150Å〜400Å、例えば200Å〜300Åの範囲、例えば260Åの厚さを有する。] 図2 [0027] 第2の膜44は、例えば酸化亜鉛のような亜鉛含有膜であってもよい。亜鉛含有膜は、亜鉛カソードであって、該カソードのスパッタリング特性を改善するために他の材料を含有している亜鉛カソードから堆積されてもよい。例えば、亜鉛カソードは、スパッタリングを改善するために、導電性材料(例えばスズ)を少量(例えば、10重量%未満、例えば0重量%より大きく5重量%以下)含有することができる。その場合、結果として得られる亜鉛含有膜は、酸化スズを僅かな比率で(例えば、酸化スズを0〜10重量%未満、例えば、酸化スズを0〜5重量%)含有するであろう。亜鉛を95%及びスズを5%有する亜鉛/スズカソードからスパッタリングされた酸化物層は、本明細書では依然として酸化亜鉛膜と称される。該カソード中の少量のスズ(例えば、10重量%未満)は、主として酸化亜鉛を含有する第2の膜44の中に少量の酸化スズを形成するものと思われる。第2の膜44は、50Å〜200Å、例えば75Å〜150Åの範囲の、例えば100Åの厚さ、を有することができる。第1の膜42がスズ酸亜鉛であり、第2の膜44が酸化亜鉛である1つの非限定的具体例において、第1の誘電体層40は、1000Å以下、例えば、500Å以下、例えば300Å〜450Å、例えば350Å〜425Å、例えば400Å、の全厚さを有することができる。] [0028] 第1の熱及び/又は放射反射性膜又は層46は、第1の誘電体層40の上に堆積されてもよい。第1の反射性層46は、反射性金属(例えば、金属の金、銅、銀、又はそれらの混合物、合金若しくは組合せであるが、それらに限定されない)を含有することができる。1つの具体例において、第1の反射性層46は、25Å〜300Å、例えば50Å〜300Å、例えば50Å〜200Å、例えば70Å〜150Å、例えば100Å〜150Åの範囲、例えば130Å、の厚さを有する金属銀層を含んでなる。 第1の反射性層46の上に、第1のプライマー膜48を堆積することができる。第1のプライマー膜48は、堆積プロセスの間に犠牲となって、スパッタリングプロセス又は後続の加熱プロセスの間、第1の反射性層46が分解若しくは酸化されるのを防止することのできる酸素捕獲材料(例えば、チタン)であってもよい。酸素捕獲材料は、第1の反射性層46の材料が分解若しくは酸化される前に酸化するように選択され得る。第1のプライマー膜48としてチタンが用いられる場合、そのチタンは、該コーティングの後処理の間、下に横たわる銀層が酸化される前、優先的に酸化されて二酸化チタンになる。1つの具体例において、第1のプライマー膜48は、5Å〜50Å、例えば10Å〜40Å、例えば15Å〜25Åの範囲、例えば20Å、の厚さを有するチタンである。] [0029] 第1の反射性層46の上に(例えば、第1のプライマー膜48の上に)、任意的な第2の誘電体層50を堆積することができる。第2の誘電体層50は、1つ以上の金属酸化物又は金属合金の酸化物を含有する膜(例えば、第1の誘電体層に関連して上述されたもの)を含んでなってもよい。例示的な非限定的具体例において、第2の誘電体層50は、第1のプライマー膜48の上に堆積された第1の金属酸化物膜52(例えば、酸化亜鉛膜)を含む。第1の酸化亜鉛膜52の上に、第2の金属合金酸化物膜54[例えば、スズ酸亜鉛(Zn2SnO4)膜]を堆積することができる。スズ酸亜鉛層の上に第3の金属酸化物膜56(例えば、もう1つの亜鉛/スズ酸化物の層)を堆積して、複数膜の第2の誘電体層50を形成することができる。1つの非限定的具体例において、第2の誘電体層50の酸化亜鉛膜(52、56)は、それぞれ、約50Å〜200Å、例えば75Å〜150Åの範囲、例えば100Å、の厚さを有することができる。金属合金酸化物層(スズ酸亜鉛)54は、100Å〜800Å、例えば200Å〜700Å、例えば300Å〜600Å、例えば550Å〜600Åの範囲の厚さを有することができる。] [0030] 第2の誘電体層50の上に、任意的な第2の熱/放射反射性層58を堆積することができる。第2の反射性層58は、第1の反射性層46に関連して上述された反射性材料のいずれか1つ以上を含有することができる。1つの非限定的具体例において、第2の反射性層58は、25Å〜200Å、例えば50Å〜150Å、例えば80Å〜150Å、例えば100Å〜150Åの範囲、例えば130Å、の厚さを有する銀を含んでなる。もう1つの非限定的具体例において、第2の反射性層58は、第1の反射性層及び/又は第3の反射性層(後で解説される第3の反射性層)より厚くてもよい。 第2の反射性層58の上に、任意的な第2のプライマー膜60を堆積することができる。第2のプライマー膜60は、第1のプライマー膜48に関連して上述される材料のいずれかであってもよい。1つの非限定的具体例において、第2のプライマー膜は、約5Å〜50Å、例えば10Å〜25Å、例えば15Å〜25Åの範囲、例えば20Å、の厚さを有するチタンを含有する。] [0031] 第2の反射性層58の上に(例えば、第2のプライマー膜60の上に)、任意的な第3の誘電体層62を堆積することができる。第3の誘電体層62はまた、金属酸化物又は金属合金の酸化物を含有する1つ以上の層[例えば、第1及び第2の誘電体層(40、50)に関連して上記に解説されるもの]を含むことができる。1つの非限定的具体例において、第3の誘電体層62は、第2の誘電体層50に類似する複数膜の層である。例えば、第3の誘電体層62は、第1の金属酸化物層64(例えば、酸化亜鉛層)、及び酸化亜鉛層64の上に堆積された第2の金属合金酸化物含有層66[例えば、スズ酸亜鉛層(Zn2SnO4)]、並びに、スズ酸亜鉛層66の上に堆積された第3の金属酸化物層68(例えば、もう1つの酸化亜鉛層)を含むことができる。1つの非限定的具体例において、酸化亜鉛層(64、68)は、50Å〜200Å、例えば75Å〜150Åの範囲、例えば100Å、の厚さを有することができる。金属合金酸化物含有層66は、100Å〜800Å、例えば200Å〜700Å、例えば300Å〜600Å、例えば550Å〜600Åの範囲の厚さを有することができる。] [0032] 本発明の1つの非限定的態様において、第2の誘電体層50及び第3の誘電体層62は、互いの10%以内、例えば互いの5%以内、例えば互いの3%以内、例えば互いの2%以内である厚さを有する。 コーティング30は、第3の誘電体層62の上に堆積された任意的な第3の熱/放射反射性層70を更に含むことができる。第3の反射性層70は、第1及び第2の反射性層に関連して上記に解説された材料のいずれかで作られたものでもよい。1つの非限定的具体例において、第3の反射性層70は、銀を含有し、且つ、25Å〜300Å、例えば50Å〜300Å、例えば50Å〜200Å、例えば70Å〜150Å、例えば100Å〜150Åの範囲、例えば120Å、の厚さを有する。本発明の1つの非限定的態様において、第1の反射性層46及び第3の反射性層70は、互いの10%以内、例えば互いの5%以内、例えば互いの3%以内、例えば互いの2%以内である厚さを有する。 第3の反射性層70の上に、任意的な第3のプライマー膜72を堆積することができる。第3のプライマー膜72は、第1及び第2のプライマー膜に関連して上述されたプライマー材料のいずれで作られたものでもよい。1つの非限定的具体例において、第3のプライマー膜は、チタンであり、且つ、5Å〜50Å、例えば10Å〜25Åの範囲、例えば20Å、の厚さを有する。] [0033] 第3の反射性層の上に(第3のプライマー膜72の上に)、任意的な第4の誘電体層74を堆積することができる。第4の誘電体層74は、金属酸化物又は金属合金の酸化物を含有する1つ以上の層[例えば、第1、第2、又は第3の誘電体層(40、50、62)に関連して上記に解説されたもの]で構成されてもよい。1つの非限定的具体例において、第4の誘電体層74は、第3のプライマー膜72の上に堆積された第1の金属酸化物層76(例えば、酸化亜鉛層)と、酸化亜鉛層76の上に堆積された第2の金属合金酸化物層78[例えば、スズ酸亜鉛層(Zn2SnO4)]とを有する複数膜層である。酸化亜鉛層76は、25Å〜200Å、例えば50Å〜150Åの範囲、例えば100Å、の厚さを有することができる。スズ酸亜鉛層78は、25Å〜500Å、例えば50Å〜500Å、例えば100Å〜400Å、例えば200Å〜300Åの範囲、例えば260Å、の厚さを有することができる。 コーティング30は、所望の誘電体層/反射性金属層/プライマー層のユニットのあらゆる数の追加群を含んでもよい。1つの特定的な非限定的具体例において、コーティング30は、関連する誘電体層に加えて、6以下の反射防止性材料層(例えば、6以下の銀層)を有することができる。] [0034] コーティング30は、保護用膜80を含むことができる。保護用膜80は、例えば、図2に示される非限定的具体例において、(存在する場合)任意的な第4の誘電体層74の上に堆積されて、加工処理の間、下に横たわる層(例えば、反射防止性層)が機械的及び化学的に攻撃されることに対する保護を支援する。保護用コーティング80は、後続の加工処理の間、例えば、加熱又は曲げ加工の間、雰囲気酸素がコーティング30の下位層の中へ通過するのを防止するか又は低減するための酸素障壁コーティング層であってもよい。保護用コーティング80は、あらゆる所望の材料、又は複数種類の材料の混合物で作られてもよい。1つの典型的な具体例において、保護用コーティング80は、1種類以上の金属酸化物材料(例えば、アルミニウム、ケイ素、又はそれらの混合物の酸化物であるが、それらに限定されない)を有する層を含むことができる。 保護用コーティング80は、いかなる所望の厚さのものであってもよい。1つの典型的な積層物品の具体例において、保護用コーティング80は、100Å〜50,000Å、例えば500Å〜50,000Å、例えば500Å〜10,000Å、例えば100Å〜2,000Åの範囲の厚さを有することができる。更に、保護用コーティング80は、非均一厚さのものであってもよい。「非均一厚さ」は、保護用コーティング80の厚さが、所与の単位面積によって異なることがあること、例えば、保護用コーティング80が、高い地点又は領域、及び低い地点又は領域を有することがあること、を意味する。] 図2 [0035] 保護用コーティング80は、いかなる所望の材料、又は複数種類の材料の混合物で作られたものであってもよい。1つの典型的な具体例において、保護用コーティング80は、1種類以上の金属酸化物材料(例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、又はそれらの混合物であるが、それらに限定されない)を含有することができる。例えば、保護用コーティング80は、アルミナを0重量%〜100重量%の範囲で及び/又はシリカを0重量%〜100重量%の範囲で、例えば、アルミナを5重量%〜100重量%の範囲で且つシリカを95重量%〜0重量%の範囲で、例えば、アルミナを5重量%〜90重量%の範囲で且つシリカを95重量%〜10重量%の範囲で、例えば、アルミナを10重量%〜90重量%の範囲で且つシリカを90重量%〜10重量%の範囲で、例えば、アルミナを15重量%〜90重量%の範囲で且つシリカを85重量%〜10重量%の範囲で、例えば、アルミナを50重量%〜70重量%の範囲で且つシリカを50重量%〜30重量%の範囲で、例えば、アルミナを35重量%〜100重量%の範囲で且つシリカを65重量%〜0重量%の範囲で、例えば、アルミナを70重量%〜90重量%の範囲で且つシリカを10重量%〜30重量%の範囲で、例えば、アルミナを75重量%〜85重量%の範囲で且つシリカを15重量%〜25重量%の範囲で、例えば、アルミナを88重量%且つシリカを12重量%で、例えば、アルミナを65重量%〜75重量%の範囲で且つシリカを25重量%〜35重量%の範囲で、例えば、アルミナを70重量%且つシリカを30重量%で、含んでなる単一コーティング層であってもよい。他の材料(例えば、アルミニウム、クロム、ハフニウム、イットリウム、ニッケル、ホウ素、リン、チタン、ジルコニウム、及び/又はそれらの酸化物)も存在してよい。] [0036] 代替的に、保護用コーティング80は、複数種類の金属酸化物材料で別々に形成された層によって形成された、複数層のコーティング[例えば、金属酸化物を含有する1つの層(例えば、アルミナ層、又はシリカ及びアルミナを含有する第1の層)と、金属酸化物を含有するもう1つの層(例えば、シリカ層、又はシリカ及びアルミナを含有する第2の層)とによって形成された二重層(bilayer)であるが、それに限定されない]であってもよい。複数層の保護用コーティング80の個々の層は、あらゆる所望の厚さのものであってもよい。] [0037] 1つの具体例において、保護用コーティング80は、第1の層と、該第1の層の上に形成された第2の層とを含んでなってもよい。1つの非限定的具体例において、第1の層は、アルミナか、又はアルミナ及びシリカを含んでなる混合物若しくは合金を含んでなってもよい。例えば、第1の層は、アルミナを少なくとも5重量%(例えば、アルミナを少なくとも10重量%、例えば、アルミナを少なくとも15重量%、例えば、アルミナを少なくとも30重量%、例えば、アルミナを少なくとも40重量%、例えば、アルミナを少なくとも60重量%、例えば、アルミナを少なくとも70重量%、例えば、アルミナを少なくとも80重量%、例えば、アルミナを少なくとも90重量%、例えば、アルミナを少なくとも95重量%、例えば、アルミナを50重量%〜70重量%、例えば、アルミナを70重量%〜100重量%の範囲で且つシリカを30重量%〜0重量%の範囲で、例えば、アルミナを60重量%〜100重量%の範囲で且つシリカを40重量%〜0重量%の範囲で)有するシリカ/アルミナ混合物を含んでなってもよい。1つの非限定的具体例において、第1の層は、0Åより大きく1μm以下、例えば50Å〜100Å、例えば100Å〜250Å、例えば100Å〜200Å、例えば100Å〜150Åの範囲、例えば100Åより大きく125Å以下の範囲、の厚さを有することができる。] [0038] 前記第2の層は、シリカか、又はシリカ及びアルミナを含んでなる混合物若しくは合金を含んでなってもよい。例えば、前記第2の層は、シリカを少なくとも40重量%、例えばシリカを少なくとも50重量%、例えばシリカを少なくとも60重量%、例えばシリカを少なくとも70重量%、例えばシリカを少なくとも80重量%、例えばシリカを少なくとも85重量%、例えばシリカを少なくとも90重量%、例えばシリカを少なくとも95重量%、例えばシリカを80重量%〜90重量%の範囲で且つアルミナを10重量%〜20重量%の範囲で、例えばシリカを85重量%且つアルミナを15重量%有するシリカ/アルミナの混合物を含んでなってもよい。1つの非限定的具体例において、前記第2の層は、0Åより大きく2μm以下、例えば50Å〜5,000Å、例えば50Å〜2,000Å、例えば100Å〜1,000Å、例えば300Å〜500Å、例えば350Å〜400Åの範囲の厚さを有することができる。 第2のコーティング32は、上述の第1のコーティング30と同一であるか、又は実質的に同一であってもよい。] [0039] 上述の積層装置10は、800nm〜2,300nmの間の赤外線の1%未満を透過するものと推定される。また、高周波数の減衰は、800MHz〜3GHzの間で少なくとも20dBであるものと推定される。更に、高周波の減衰は、50MHz〜20GHzの範囲にわたり少なくとも20dBであるものと推定される。 以上の記述に開示される概念から逸脱することなく、本発明に対して部分的変更を加えることができるということを、当業者は容易に認識するであろう。更に、当業者は認識するであろうが、上述の好ましいパラメータは、必要に応じて、基体の異なる材料及び/又は厚さに対して調整され得る。従って、本明細書に詳細に記述される特定の具体例は、単に例示的であって、本発明の範囲を限定しない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲と、それのありとあらゆる均等物との全てにわたる広さを与えられるべきである。]
权利要求:
請求項1 電磁放射遮蔽装置において、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層;該第1の層から一定間隔を置いて配置されており、第3の表面及び第4の表面を有する第2の層であって、該第1の層の該第2の表面は、該第2の層の該第3の表面と向かい合っている上記第2の層;少なくとも3つの金属層を含んでなる第1のコーティングであって、該第1の層の少なくとも一部分の上に形成されている上記第1のコーティング;並びに、少なくとも3つの金属層を含んでなる第2のコーティングであって、該第2の層の少なくとも一部分の上に形成されている上記第2のコーティング;を含んでなる、上記装置。 請求項2 前記第1のコーティングは、前記第2の表面の少なくとも一部分の上に設けられている、請求項1に記載の装置。 請求項3 前記第2のコーティングは、前記第3の表面の少なくとも一部分の上に設けられている、請求項1に記載の装置。 請求項4 前記第1の層と前記第2の層とを結合する中間層を有する積層装置である、請求項1に記載の装置。 請求項5 断熱ガラスユニットであり、且つ、前記の第1及び第2の層は、スペーサー組立て品によって分離されている、請求項1に記載の装置。 請求項6 前記金属層は、金属銀を含んでなる、請求項1に記載の装置。 請求項7 前記の第1及び第2のコーティングは、日照調整特性と電磁遮蔽特性との両方を有する、請求項1に記載の装置。 請求項8 電磁放射遮蔽装置において、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層;該第1の層から間隔を置いて配置されている第2の層であって、第3の表面及び第4の表面を有し、且つ、該第2の表面は、該第3の表面と向かい合っている上記第2の層;該第2の表面の少なくとも一部分の上に形成された第1のコーティングであって、少なくとも3つの金属層を含んでなる上記第1のコーティング;並びに、該第3の表面の少なくとも一部分の上に形成された第2のコーティングであって、少なくとも3つの金属層を含んでなる上記第2のコーティング;を含んでなる、上記装置。 請求項9 前記第1の層及び第2の層は、ガラスを含んでなる、請求項8に記載の装置。 請求項10 前記第1のコーティング及び第2のコーティングは、3つ以上の金属銀層を含んでなる、請求項8に記載の装置。 請求項11 前記第1のコーティング及び第2のコーティングの上に形成された保護用コーティングを含む、請求項8に記載の装置。 請求項12 前記保護用コーティングは、アルミナを15重量%〜90重量%、及びシリカを85重量%〜10重量%含んでなる、請求項11に記載の装置。 請求項13 前記保護用コーティングは、アルミナを含んでなる1番目の層、及び、アルミナとシリカとの混合物を含んでなる2番目の層を含んでなる、請求項11に記載の装置。 請求項14 前記1番目の層は、アルミナとシリカとの混合物を含んでなる、請求項13に記載の装置。 請求項15 前記の第1の層と第2の層との間にポリマー中間層を含む、請求項1に記載の装置。 請求項16 前記の第1の層及び第2の層は、スペーサー組立て品の中に配置されている、請求項1に記載の装置。 請求項17 電磁放射を遮蔽する方法において、第1の表面及び第2の表面を有する第1の層を設ける工程;該第2の表面の少なくとも一部分の上に、少なくとも3つの金属銀層を含んでなる第1のコーティングを設ける工程、該第1の層から間隔を置いて配置されており、第3の表面及び第4の表面を有する第2の層を提供する工程であって、該第3の表面は該第2の表面を形成する上記工程、並びに該第3の表面の少なくとも一部分の上に、少なくとも3つの金属銀層を含んでなる第2のコーティングを形成する工程、を含んでなる、上記方法。 請求項18 前記第1の層と前記第2の層との間にポリマー中間層を形成する工程を含む、請求項17に記載の方法。 請求項19 前記の第1及び第2の層を、スペーサー組立て品の中に配置する工程を含む、請求項17に記載の方法。
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